令和 6年 7月のうた
只とまり只鳴く蝉よ樹に溶けて |
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パリ五輪 |
鷺の立つ夏の澄む川涼し |
花ふえる酔芙蓉らの笑いおり |
古濠の森の暗がり蝉しぐれ |
写生する動物園の夏の子等 |
いのちの香 |
お蔭さ |
黒とんぼ |
森木蔭どこかし |
北濠の土手の樹きられ櫓みえ |
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見舞うべき人の知らせよ夏の雲 |
白 |
夏の川 |
カバの子も共にびっくり背の孫よ |
笹の先 |
これでもか夏草さかん石垣に |
すぐやめる |
軽快に裸足サンダル |
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蛸高価 |
入 |
樹 |
夏 |
胸ぬける風も優しさ樹の木陰 |
小雀よ夏の木陰を跳び回る |
青紅葉 |
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夏小川 |
美術館 |
炎天下 |
家紋付きル |
令和 6年 6月のうた
落水に逆らう波や音涼し |
蒼穹に白鷺の城 |
城の池 |
藤棚や野趣満点の雨宿り |
万緑や森を出れば大蒼空 |
水仙花 |
青空を背に白鷺めく夏至の城 |
真っ白な夏雲 |
青芝をサクサク |
城の初夏 |
松の木の鱗の幹よ |
唐千鳥 |
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晴天の青葉の木陰 |
笑みながら走る二人の青葉影 |
梅雨晴間 |
夏草の茂る石垣 |
白鷺城 |
水かさ |
万緑やその色映す大手濠 |
初夏の田の腰の線香揺れにけり |
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青き森 |
万緑や吸いよされたる小雀ら |
川の字よ二つの中地 |
万緑や川の中地に白小蝶 |
風の朝パン |
水無月や白い飛沫の瀬音径 |
城 |
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紫陽花よ走れば揺れる二人ずれ |
万緑や城下に洒落たル
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青紅葉 |
色 |
令和 6年 5月のうた
素麺よ孫の笑顔のライン来る |
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見晴らせる書写摩尼殿の新緑 |
万緑の園の細道 |
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風どうと皐月嵐の屋根の雨 |
雨し |
万緑や並樹を映す濠の水 |
五月晴れ台風余波の雨去り |
万緑や濠の和船に寄る緋鯉 |
只音を残して流る初夏の川 |
中濠の長石垣よ青葉風 |
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天守閣ふもとは森の青葉揺れ |
涼風や葉裏に逃げる蝶ひとつ |
未だ五月 |
初夏の空 |
山裾の木陰に坐せば風涼し |
万緑や土手の階段 |
青葉風 |
皐月風 |
チョンと跳ね青葉に飛び込む鳩一羽 |
青葉風 |
山裾の瀬音ざわざわ木下闇 |
紫陽花や |
きらきらと光る青葉の木蔭道 |
青葉中 |
土手並木 |
木下闇 |
う |
万緑や小花に風の城の園 |
つつ |
揚羽蝶 |
令和 5年 7月のうた
暑き日やケンケンパ |
並木道 |
汗だくの頬に涼風 |
な |
懐かしき城の小滝と蝉の声 |
夏の月 |
青空に紅百日紅 |
石垣の間を渡たる風涼し |
蝶の影 |
猛暑日や首巻冷やし乞う木影
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白雲を背に向日葵の背比べ |
大青空 |
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森の闇 |
涼風や蝉穴多し城の園 |
雲の峰 |
蝉なくて瀬音際立つ木陰径 |
川飛沫 |
蝉の穴 |
ビル街のフト涼風よ通る喉 |
蝉の道 |
夏川辺 |
猛暑日や山裾の木影の涼瀬音 |
涼風や小雀一つ吾回る |
木陰ゆ |
炎天下 |
石垣や濠に映して緑濃き
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涼風や濠と川との間道
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黒とんぼ棲みか見せよか瀬音道 |
地蔵堂さるの腰掛みて涼む |
青芝に濡れる雪駄や戻り梅雨 |
夏枯れ葉めく蝶ひとつ降り来る |
夏青葉 |
令和 5年 6月のうた
炎天下 |
入道雲 |
石垣に夏草さかん魚の音 |
人力車 |
炎天下 |
シ |
こぶし |
黒とんぼ |
夏至濠辺
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望城の庭の四阿 |
石垣を木の根足場に登る夏
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石垣に夏草茂り凪の濠 |
濠凪て石垣に苔と夏草 |
木陰径 |
葉脈の光る紫陽花群れる園 |
涼風や人居ぬ園の木陰径 |
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木陰路の
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白
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スミレらよ道の花壇に青く揺れ
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道端の咲う花壇のスミレらよ |
石樋の堀割落ちる小滝夏 |
北国の瀬音をしのぶ |
望城の丘を巡れば遠
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無尽蔵 |
叱り抱く尾振る子犬よ虎が雨
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紫陽花に熊ん蜂来る瀬音径 |
梅雨の入り |
扇風機 |
万緑や古濠杭に |
人影の長 |
令和5年 5月のうた
青もみじ橋の瀬音の好古園 |
苔の色 |
梅雨入りや苔むす道よ瀬音道 |
薫風や |
万緑や白鷺城の裾の森 |
紋白蝶ひらひら健気タンポポに |
濠凪ぎて並木も緑 |
小糠雨あやめ花弁に光る露
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寺の軒 |
緑風や赤い煉瓦の濠小路 |
シ
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薫風や瀬音の傍の地蔵堂 |
鈴の音を聴くよな夏の底小石 |
揚羽蝶さむらい屋敷をふらりかな |
犬の尻拭う老婆の夏日暮 |
千の径みど |
濠凪ぎて湧き水の輪に夏の亀 |
花 |
蒼穹に浮いて立つよな天守かな
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蜻蛉らよつるんで飛べる初夏の池
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花園の城見の丘や蜂羽音 |
薫風や砂場で孫と遊ぶ祖母 |
薫風や木陰でスマホ打つ子等よ |
夏城下
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石垣を抜ける薫風
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五月晴れ野良を
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薫風やあれやこれやを吹き抜ける |
薫風や空に二本の飛行線 |
五月晴れ濠と瀬音の河間路 |
龍吐水 |
鴨の水脈 |
令和4年 7月のうた
蓮花見 |
夏祭り |
土用餅あんこの味に風涼し |
夏小川 |
下山道 |
ぼこ |
涼風やお堂のベンチの雨宿り |
脚下や首に我が影と熱の共演
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炎天下
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傘持たず出れぬお堂の戻り梅雨
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向日葵や登る蟻らのせからしく
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青空を背に紅白の百日紅 |
鵜と鷺の風入れる胸 |
大 |
夕立や飛び込む森に黒揚羽 |
炎天下 |
散る光 |
汗渇きまた出る坂や油蝉 |
夏雲に変わる緑の白鷺城 |
万緑や噴く汗よしと急石段 |
館出れば赤煉瓦さす夏日かな |
戻り梅雨 |
雨宿り宮から望む白き城 |
黒と |
夏木陰 |
葛餅の涼しき事よ |
夏風や祠の傍の磨崖仏 |
瀬音闇 |
森並木 |
蝶遊ぶ川辺の百合も涼しけり |
と |
令和4年 6月のうた
猛暑日や濠杭先に不動の鵜 |
羽根に風とうす鵜のいる夏の濠 |
魚のひれ |
積乱雲湧きて大空 |
風過ぎる大噴水の落ちる音 |
梅雨空や三滴の水のメ |
風とおる入道雲の日蔭かな |
胃の凭れ治す夕風
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万緑や過去の足音
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蛍火や線画の濃淡墨絵めく
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濠と川
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川辺闇 |
匂い発つ市松模様 |
水玉の睡蓮涼し黄やピンク |
風涼し金箔窓の菱の門 |
グラ |
梅雨晴れ |
鬼やんまの草先めぐ |
四葩避け犬連れ花の千の径 |
五月晴れ子犬追う子の機敏なる |
北濠の昼の闇土手あめんぼう |
庭師らの小花ら植える小山路 |
雨 |
望城や時空を超えて昼の月 |
周りみな万緑なりし昼の月 |
万緑や汗を鎮める葉脈美 |
闇深き上下濃淡 |
男山 |
新緑の小雨の傘や草かおる |
万緑や石垣濠も寺森も |
煉瓦館出れば緑の並木路 |
令和4年 5月のうた
大青空 |
燈明を寝てみて御座る菩薩様 |
新緑や濠辺を巡る和船かな |
水鉄砲のバズ| カ| 勝つ夏日 |
夏の闇 |
昼寝後の終わり筍 |
濠の森 |
大野川 |
新緑の日蔭を出れば |
花畑 |
緑風を頬に感じ |
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鷺や飛ぶ |
よさこいの旗はためいて五月晴れ |
老いて善し登る参道の新緑 |
新緑や拝む朝日の丘の上 |
望城の新緑の森 |
うぐいすや石垣濠辺の浮き寝鴨 |
みどりなる濠に黄色の菖蒲園 |
甘茶かけ感謝の日なる報恩講 |
新緑や大型店に鍋探す |
打ち踊るステ |
ち |
夏空に機 |
新緑やキラキラ光る群れる葉ら |
大空青に三色の鯉 |
覆い出す乾 |
サキソホン生音を聴く五月晴れ |
春の子らし |
大自然 |
紫陽花や雫も緑の通り雨 |
あじさいや今年も色の見せ始め |
令和3年 7月のうた
大熱戦 |
応援五輪 |
揚羽蝶 |
犬の来て我が指舐める猛暑かな |
夏濠の澄て水面に群れ蜻蛉 |
猛暑日や喉を震わす森の鵜ら |
青もみじ白き櫓に抜ける風 |
田の隅に向日葵ら揺れて談笑す |
川波に似たる葉脈 |
濠凪ぎて菖蒲出島に蜂羽音 |
Kとんぼ葦さきゆらす緋鯉かな |
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緑蔭や羽根開閉の蝶無傷 |
玄関の庇の裏の燕の巣 |
濠出水 |
鳩と |
夏蝶の疲れ降りくる細き溝 |
数まして川の上飛ぶKとんぼ |
車去る緑蔭の闇に遠雷 |
底石の奏で瀬音と飛沫 |
日本晴れ赤きカンナの風に揺れ |
梅雨の軒 |
ミニトマト姫向日葵の庭の風 |
植田路 |
葉に生まれアサギマダラの丘の空 |
入道雲 |
石垣に繁る夏草映す濠 |
夏日閑 |
門ご |
涼風や丘の教会ピアノの音 |
石仏 |
向日葵の原 |
令和3年 6月のうた
ツ |
土の巣や
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暑き夏よたよたと老いの来る |
夏草や年輪に偲ぶ骸木 |
夏 |
長 |
回 |
続 |
夏 |
碧空や群れてカンナの風黄色 |
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夏落ち葉 |
夏風や石垣上の松の空 |
夏風や光る瀬波に紅む |
夏午睡 |
波を背に紫陽花揺れて荒瀬音 |
昼月と飛行機雲や夏の城 |
今ここに風の吹きいる夏座敷 |
コロナ禍や能面と版画の個展
|
今しばし犬の目が乞う夏暑き
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雨やんで森へ入れば滴り多し |
万緑や苔と瀬音と鳥の声 |
森の闇 |
背に柳 |
濠の凪カマキリの這う夏枯葉 |
声さわぐ子供の手形壁にあり |
万緑や瀬音やさしく射す日陰 |
骸木の根の姿みる夏の土手 |
夏草や切られ古木の株隠す |
コロナ避け菖蒲出島と紫陽花川辺 |
瀬音連れ 小鴨八匹列ふたつ |
枇杷の実の黄色になれる早き梅雨 |
緑蔭の瀬音聴こえる風の径 |
令和3年 5月のうた
石垣を這 |
枇杷の実の黄に色づきて風光る |
石垣の蔦模様背に青もみじ |
川瀬音 |
爽やかな風つまみ食う柏餅 |
薫風や青き田にねる猫ひとつ |
熊ん蜂 |
鯉幟 |
小雨中ステンドグラス背に黄薔薇 |
雨の田の葉影に無花果香る青 |
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石垣に小滝の庭よ皐月風 |
早梅雨や鵜の羽根の鱗めく光 |
早梅雨やブロ |
万緑や白鷺ひとつ映す濠 |
ゼ |
熱き珈琲 |
紋白蝶三つ |
コ
|
緑陰に黒揚羽飛ぶ瀬音道 |
薫風や白鷺とまる櫓破風 |
夏日濠 |
黄菖蒲に |
無症状感染者 |
桃型の橋の灯長閑 |
おんびきの鳴き声響く夏濠辺 |
自粛下戸避ける蚊襖 |
薫風や母に手を振る子の笑顔 |
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石庭の隠れ茂みに眠る野良 |
春の鵜や枝くわえ飛ぶ城の濠 |
薫風や胸い |
ステ |
令和2年 7月のうた
涼風や無花果の香に偲ぶ祖母 |
遠雷に蝶の動きの修羅の如
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地蔵堂
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雷鳴と豪雨に揺れる夏大河 |
炎天下 |
梅雨開けずチチ鳴く蝉の小声かな |
涼風や |
炎天下 |
棟瓦 |
蝉の声 |
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橋の下 |
石垣の続く濠沿い青もみじ |
公園の芝に遊ぶや鳩と蝉 |
空蝉や梅雨も明けずに川津波 |
スプ |
小雀の路の子穴を飛び立てり |
夏草の覆う石垣続く濠 |
黒揚羽 |
堀割の湿り |
かたつむり五つ日陰の塀登る |
増水に低空飛行の川つばめ |
鳥鳴いて濠風涼し木槿かな |
万緑や土手のもみじも城森も |
嵐去りすばしこく飛ぶ川つばめ |
梅雨の川 |
足早に鳩追 |
亀を指す幼児の帽子に蝶とまる |
マスクして席もまばらの夏の旅 |
|
精一杯倒せる椅子の夏列車 |
夏旅やマスクを耳に見る車窓 |
炎天下 |
令和2年 6月のうた
梅雨の屋根 |
梅雨空に霞む水煙 |
夏海辺 |
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カ |
菱窓にマ |
きビル連れて飛び去る黒揚羽 |
群れ紫陽花ステンドグラスのキリスト |
群れ垂れる |
梅雨の雨 |
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雨しとど鵜の巣を抜ける梅雨の森 |
青紅葉 |
日食を見れば朧の雲の中 |
梅雨晴間 |
水煙を背に鳳凰の炎天下 |
梅雨晴間 |
万緑や |
梅雨入りや菖蒲や鴨も小雨中 |
虹に似て庭毎の色 紫陽花ら |
親子鴨 |
枇杷 |
碧空に飛行機の雲 |
小雀や鳴いて住家の青紅葉 |
濠 |
口広げ空仰ぐ鵜等 |
十字架と煉瓦煙突 夏の空 |
軒つばめ出入り |
止め石に戻ればつばめ旋回す |
枇杷伸びる飛行機残す薄き雲 |
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夏草や石垣壁を屏風絵に |
夏の濠 |
令和2年 5月のうた
教会のピアノに合わす蝶の息 |
白雲や寄りて紅薔薇五つ揺れ |
巣枝かみ夏濠低く飛ぶ鵜かな |
四つ連れの鴨の親子の夕陽かな |
頭毛そよぐ鷺と歩けり夏川辺 |
夏雲の櫓の風や千鳥破風 |
濠は凪 |
綿付ける蜜蜂が飛ぶ青き空 |
小雀の枝から枝へ見え隠れ |
飛行機雲 |
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雲を背に野分めく夏の竹林 |
水溜ま |
群れ躑躅 |
青葉の香 傘に音なき雨の中 |
黒揚羽 |
借目時 |
青葉陰 |
黒あげは青葉にひらと瀬音道 |
みようでは鴉天狗か夏マスク |
ぎらぎらとおのが手で刈る手鏡の
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濠の底 |
黄金虫 |
夏青空 |
白椿落ちて蟻くる只一匹 |
鵜の巣増え鷺見えぬ森 |
舟艪音 |
夏落葉 |
陽に透けて風のあいづち八重桜 |
紫の躑躅にそ っ と紋白蝶 |
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あやめ島咲かず川獺 |
背の高き緋牡丹揺れてス |
令和元年(平成31年)7月のうた
柿ピ |
夏の池 |
涼風や幼き笑顔ペコンとお辞儀 |
炎天下 |
背景の雲に似た枝 |
夕立後草むら闇に寝る揚羽 |
雨やみて瀬音と蝉の騒がしき |
瞬時口へ麺すする音梅雨晴間 |
口明けて鷺棲む森の鵜も暑し |
夏草や長き石垣に這う雑多 |
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梅 |
夏海も街も彼方に天守閣 |
夏の森 |
緋鯉群れほとりの白き半夏生 |
涼風や小滝の飛沫来る木橋 |
梅雨の蜘蛛 |
青苔を喰むかたつむり雨の音 |
梅雨道や濡れた木槿ら白く映え |
濠の闇
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青梅雨や土塁堀辺に蜘蛛不動
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青梅雨や旧藩邸の広き森 |
梅雨霞むスカイツリ |
夏の沼つの字のいもり杭の先 |
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夏の寺ふわり帽子の大黒天 |
紫陽花やさざ波瀬音咲う群れ |
夏風の瞬時に変える濠面かな |
蝶や飛ぶ風に震える葉のよ |
娘待つ黒犬尻にKとんぼ |
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夏木陰 |
梅雨晴間 |
令和元年(平成31年)6月のうた
かたつむり切り枝株につの伸ばす |
炎帝や白線二本進む空 |
涼風や漏れ来るピアノ昼下がり |
夏濠辺 |
青葉陰さざ波の濠の古杭 |
花水木 |
夏空に突き出すビルの避雷針 |
鷺の森にいつ |
旱梅雨 煙突先の避雷針 |
苗映すカ |
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紫陽花や川瀬の日陰を歩ゆむ猫 |
炎天下 |
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蜂羽音 |
花水木 |
鶯や息置いて降る城の森 |
川風や 枝寄せ扇ぐ青紅葉 |
引く風にしがみつく幹しじみ蝶 |
苗そよ |
海山川越え叩き降る夏豪雨 |
夕 |
ぽ |
冷え |
夕立や傘音瀬音樹の香り |
夕立や樹木の色香立ち上げて |
馬頭観音 |
風鈴の札 |
紫陽花や妖精の如し羽根の虫 |
夏の濠 |
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本徳寺 |
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舟入川辺 |
令和元年(平成31年)5月のうた
紫陽花や色付く前の群れ揃う |
炭屋橋 |
円空へ長き石段 |
小雨中 |
搦手の唐棟屋根に初夏の風 |
上空を燕飛び蝶川辺飛ぶ |
城門跡の石垣に座す花の雲 |
羽音させ藤のて |
緑葉の躑躅の奥に入る蜂 |
陽を浴びて飛行機雲に透ける花
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花迷い古きお堂の花頭窓
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瀬音橋 |
羽音させ影選び飛ぶ鴉かな |
涼風や肉球見せて眠る猫 |
石段が夏日へ伸びる遠き天 |
石垣に夏草増えて濠に映え |
蝶飛びて蜜柑の影にとまりけり |
新緑や土手と石垣 |
新緑や枝の太さの雀揺れ |
炎天下 |
夏日射す浅瀬にもがく魚二匹 |
鵜飛び立つ叩く浪輪の六つかな |
そよ風やつつじの紅に黒揚羽 |
森すべて休ませるなり青紅葉 |
初夏の風 |
濠出島あやめ畑に跳ぶ鴉 |
風一陣さ |
新緑の森に天守も遠く見え |
新緑や上下に飛ぶや黒揚羽
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令和初日 |
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鴨七つ親に離れず川昇る |
平成30年7月のうた
しがみつく葉の空蝉や野分前 |
猛暑日に緑茂みに逃げる蝉 |
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石垣を包む勢い草と蝉 |
水たまり蝶ひとつあり炎天下 |
浴衣着て夜店を巡る夕べかな |
炎天下 |
涼風のカ |
地から湧く入道雲かビル並ぶ |
炎天下 |
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旗金具 |
濠巡り和船の上や大入道
|
蜥蜴這う嵐おきさる夏枯れ葉
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ギラギラ |
酷暑の木陰サバンナの豹柄 |
集まれる毬栗の棘 |
逆光の夕陽が後光 |
も |
野分去り川立つ鷺の毛の戦ぐ |
猛暑日や日の影まだら一本道 |
小雀の砂風呂逃げる炎天下 |
炎天下 |
雨もなく炎天ひらと蝶うれし |
水たまり蝶ひとつあり炎天下 |
炎帝の睨みに蝉も声ひそめ |
|
Kとんぼ瀬音に息を合わす羽根 |
夏野球 |
雲の峰ひよどりの枇杷の実つつく |
|
入道雲 |
青空の川原野球の雲の峰 |
カ
|
|
けなげなり小さき蛇の濠へ這う |
|
夏越しの輪くぐれば馬の目の涼し |
平成30年6月のうた
雲の中爆音だけの梅雨じまい |
炎天下 |
|
店通り浴衣の親子待つ夜店 |
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色かたち小雨が似合う四葩かな |
シ |
|
垣根出て瀬音に揺れる額紫陽花 |
雨の田や苗をそよがす風温し |
芝垣に朝顔ふたつ梅雨晴れ間 |
涼風や日陰にひとつKとんぼ |
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塩とんぼ地の影おぼろ炎天下 |
涼風や建屋を包む青き蔦 |
初夏の城ひとつ浮 |
梅雨曇り水輪ポツ |
梅雨川辺 |
|
濠辺道あやめ出島を鴨の水脈 |
梅雨の堰 |
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入梅や小蝶ひらひら川の路 |
子連れ鴨 |
五月雨を受けて花弁の滴れる |
入梅や川の瀬音の騒めきて | 梅雨めきて雨に冴える灯 |
田に泥鰌 |
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花菖蒲映す濠面に緋鯉の尾 |
青 |
小さ |
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梅雨晴れ間 |
枇杷黄ばむ鵯飛び来 |
あやめ揺れ欄干に虫うごく角 |
|
紫陽花の庭から覗く鞠五つ |
|
炎天下 |
平成30年5月のうた
ちらほらと菖蒲出島に立つあやめ |
冷房の誘うカラオケ熱き歌 |
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溝掃除 |
紫陽花を初見木陰の日照り道 |
初夏の道 |
夏の空 |
夏の部屋 |
落ち |
瀬音道 |
青き森 |
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緑風や自転車の上の木漏れ日 |
戦ぐ風はたかれ跳ねし鯉幟 |
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土手青く紅飛沫立つ落ち椿 |
走る子の上ふたつ蝶も行く初夏 |
花弁らの炎を空に噴く紫木蓮 |
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肥後椿とまる蝶追い遊ぶ猫 |
土手の午後 |
青空へ枇杷の実背伸びする枝葉 |
日光に透ける若葉の並木道 |
初 |
雲に戦ぐ老木の先 |
陽に透ける葉陰に二輪咲う沙羅 |
青葉路 |
|
群れつつじ芯に羽ばたく黒揚羽 |
枇杷の風もたれまどろむ酔芙蓉 |
藤棚の花穂を揺らす熊ん蜂 |
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濠辺鯉寄りて口開く夏日かな | 濠遊ぶ和船に初夏の光射す |
石垣の草は濠面のあたりから |
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花の蕊落ちて茶色の川辺道 |
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はなみずき似合う |
平成29年7月のうた
白雲に薄紅散らす百日紅 |
エアコンに町の路上絵 |
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打ち水や商店街の出店前 |
日傘さし歩く妊婦の影涼し |
濠越えて蝉 |
夏草や青葉ばかりの路続く |
夕暮れの照る百日紅 |
夕暮れに飛ぶ黒揚羽 |
ひとつ蝉続く声あり何処の枝 |
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数条の木漏れ日と降る蝉の声 |
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川瀬音 |
蝉歩ゆむ道を車の炎天下 |
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石垣の割れ目も裂けて夏の草 |
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梅雨開けの川浚う波小石の音 |
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汗流れ乾いて続く夏の路 |
絽の羽根が木陰で涼し黒蜻蛉 |
陽光を葉影でしのぐ沙羅の花 |
朝起きて窓はいる風 |
大空へ葉も実も背伸び枇杷の枝 |
ビルの窓 |
老木に生えし若葉や流れ雲 |
虫 |
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夏の川 |
夏の雲 |
川風に釣鐘草ら笑いおり |
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梅雨晴間 中洲の草に鷺ひ と つ |
匂い た つ川辺の土や 梅雨晴間 |
も |
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石垣に草一杯の濠辺 |
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梅雨闇夜 |
平成29年6月のうた
池飛ぶは道の駅棲む燕かも |
風に起き静かな音や梅雨入雨 |
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十二匹鴨ら餌探す初夏の川 |
新緑や中に城ある様な窓 |
青葉照る飛行機のゆく昼の月 |
陽に透ける葉陰に二輪咲う沙羅 |
絽の様な翅のトンボよ夏川辺 |
雨宿り浴衣祭りの軒の下 |
黒トンボ開いて閉じて五秒間 |
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頭出し鵜 |
幾 |
傘 に 落 つ リ ズ ム 様 々 梅 雨 川 辺 |
風呂の雨 |
梅雨の蝶 |
梅雨空に小さきトンボ二つ三つ |
喫茶去や窓より頬に風涼し |
鬼やん |
頬に風 |
梅雨はげし落ち青柿の光る艶 |
庭先で
|
石の椅子足投げ出して夏日かな |
靴脱げと母にコクリ |
木下闇川へ小さ |
初夏の旅 |
梅雨の径 |
百合の花蝶裂けた羽根閉じて寝る | 頬 |
万緑や丘の上飛ぶ雲一朶 | 青葉より柘榴花落ち赤ら散り |
先ほども逢うた蝶なり瀬音道 |
梅雨入りや溜まりに大小輪のリズム |
躑躅さ |
蜥蜴這う失せしペンの絵ふと思う |
紫陽花に蜜蜂ひとつ羽音させ |
紫陽花の揺れて変わるや傘の音 |
振り向けば枝垂桜の雨上がり | 枇杷の実の天まで届け青き空 | 涼風や人工滝の長き壁 |
|
暑いよ |
路地に出る庭のよひらの色めきて |
滴りて雫全てを写し込む |
平成29年5月のうた
紫陽花や葉の蜘蛛の巣の雨雫 |
紅椿 |
茶席へ |
不老門 |
白壁の屋敷の傍や夏の川 |
青嵐変える気流の櫓破風 |
泳ぎ終えジ |
石鹸玉 |
古き家 |
新緑や中洲浅瀬に昼寝鯉
|
花の群れ鳥きて止まり揺らし去る |
青葉風 |
ふらここや空へ飛び込む軋み音 |
夏 |
木蓮や山並み遥か昼の月 |
路地水に降り寄り来る花游かな |
新緑の濠や突如の牛蛙 |
泉水に光る庇や滝の音 |
限りなし巡礼 初夏のさざえ堂 |
燕飛ぶ巣に旋回の割れ尾羽根 | 段続く夏の小滝の瀬音かな |
五月雨や蓑着るに似た鷺一つ |
お地蔵も椿も笑う濡れ葉陰 |
塔仰ぐ風鐸の音や皐月風 |
青一色 |
夏講習ゲイトボ| |
カメラ押す度に来る鳩 |
風薫る一本残るなんじ |
水恋 し 透ける川底 石に魚 |
夜桜や能篝火の小鍛冶かな |
凪ぎ し濠 新緑映す水鏡 |
母の日やカサブランカの香り家中 |
杭に鷺 |
黒揚羽 |
打ちし球探してひろう春の川 | 花水木 |
写す猫 着せようとする夏帽子 |
花を持つ野仏に逢う花の旅 |
蛇の尾の山裾の川入らんとす |
せせらぎの道にアネモネ紅一点 | 上着脱ぎ袖まくる日や初夏の風 |
流れ雲 |
下 I |
さざなみに菜の花揺れて伸びさか り |
タ |
玄関の庭花照らす初夏の月 |
平成28年7月のうた
虫柱 |
大夜空 |
ク |
羽根透けて蝉の胴体 |
夏草や石垣隠し光る濠
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炎天下 |
せ |
くま |
枯噴水 |
黒 |
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部屋涼し青海ひろく高き雲 |
青き葉を背にして燃えるカンナの緋 |
涼風や座す石垣の崩れ石 |
石垣に草生い茂る夏の濠 |
指ほどの蛙の身投げ夏の川 |
せから |
道に出る侘びた |
百日紅 |
鵜にあらず水浴び烏 |
箒あり風雨の描く壁の傍 |
夕立に濡れて光るや |
家つなぐ紐に絆や鯉のぼり |
群れる黄の花の一つに夏の蜂 |
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図書疲れ窓にしぶきの広き滝 |
雨上がり湿りに蝶の地に降りて |
蛙 |
床柱 |
雨粒の煌め |
炎天下 |
開けし窓 |
涼風や蝶に見まがう鳥 |
川堀に挟まれ抜ける風の道
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紙揺れて風鈴の軒
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無花果と枇杷の葉陰や青々と |
夏落ち葉 |
高砂の梅雨焼き穴子 |
う |
向日葵の仰ぐ大空 |
梅雨の夜に出来た並木の壁画かな |